秋をあらわす美しいことば ー 雅語・和語・大和言葉

ことばから日本を知る

空が高く感じられる秋の空。
うだるような暑さもピークを過ぎて、日が暮れると涼しい風が吹くことも。
夜には秋の虫の鈴虫やこおろぎの鳴き声が、秋の訪れを知らせてくれます。

秋が深まるにつれ、山が色づき、こうべを垂れはじめた稲穂は黄金色に輝きます。
実りの秋を迎え、天の恵みに感謝の気持ちがわき起こる季節でもあります。

そんな秋にまつわる和語や、秋を連想する美しい言葉を集めてみました。

秋はいつから?

気象庁での区切り:9月・10月・11月。最も一般的に使われる秋の区分。

暦による区切り:立秋から立冬 の前日まで。二十四節気に基づく節切りでの区分。
「暦の上では〜」と言うフレーズはこの区分による。俳句の季語もこれに基づいている。

旧暦(太陰暦)による月切りの区切り:七月・八月・九月

天文学上での区切り:秋分から冬至まで。
ここでの「秋分」「冬至」は「秋分の日」「冬至の日」ではなく太陽黄経が180度、270度になった瞬間Wikipediaより。

年度による区切り:10月、11月、12月
テレビなどで使われる区切り。「秋の新番組」は大体10月始まり。

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秋を感じる日本の言葉|秋の季語

立秋(りっしゅう)

立秋はこよみの上で秋の始まりとされる日。
二十四節気の一つ、毎年8月7日頃(2021年は8月7日 土曜日)。
夏の暑さは頂点となりますが、秋に向け徐々に季節が移り変わり始めます。
立秋を過ぎたら時候の挨拶も残暑のことばが使われ、「暑中見舞い」も「残暑見舞い」に変わります。
初秋の季語。

秋麗(しゅうれい / あきうらら)

秋晴れの心地よい気候でのどかなこと。
“しゅうれい”と”あきうらら”、どちらの読み方でも、俳句では秋の季語になっています。

白露(はくろ)

二十四節気の一つ。9月7日〜9月21日頃。
太陽の黄経が165度に達した時をいいます。この日から三秋の中の仲秋になります。 
草花に朝露が宿るという意味で、残暑が落ち着き、朝夕の涼しさが心地よく感じられ、本格的な秋の訪れを感じる頃です。
夜の間に大気が冷え、早朝になると木々の葉や草花に露がつきはじめます。
「白露」と書き”しらつゆ”と読んで、和歌や俳句で詠まれることもあります。
仲秋の季語。

夜長

秋の夜の長いこと。
秋分(9月23日頃)が過ぎると、残暑がなくなり日も早く落ち、夜が長くなることで、読書にも身が入ります。
秋の季語。

秋の七草

秋の深まりとともに野に咲く、秋を代表する七つの草花。
「春の七草」はお粥にして無病息災を祈りいただきますが、「秋の七草」は目で見てその美しさを愛でるもの。秋の季語。

秋の七草:萩(はぎ)、薄(すすき)、葛(くず)、藤袴(ふじばかま)、撫子(なでしこ)、桔梗(ききょう)、女郎花(おみなえし)

初紅葉(はつもみじ)

いち早く紅葉し山野に秋の訪れを告げるもの。
初ものに出会えた喜びの気持ちが込められている。
仲秋の季語。

山粧う(やまよそおう)

紅葉に彩られた秋の山。化粧をしたように色づく様子をいいます。
春の”山笑う”の対比句として「秋山明浄にして粧うがごとし」と詠んだ漢詩からとられたもの。
秋の季語。

春山しゅんざん淡冶たんやにして笑うがごと

夏山 かざん蒼翠そうすいとしてしたたるが如し

秋山しゅうざん明浄めいじょうにしてよそおうが如く

冬山とうざん 惨淡さんたんとしてねむるが如し 


中国北宋の郭煕(かくき)の画論『臥遊録(がゆうろく)』より

紅葉狩り(もみじがり)

紅葉を観賞するために、山野へ出かけること。
日本には息を飲むほど美しい紅葉の名所が各地にあり、紅葉狩りは秋の風物詩になってます。
紅葉狩りをする習慣は、奈良時代や平安時代に貴族の間で始まったと言われており、当時は紅葉を見ながら宴を開き、和歌を詠んだりしていたそう。
江戸時代に庶民の間でも紅葉狩りがブームになったそうです。
秋の季語。

菊日和

菊の花が盛りの頃、よく晴れて澄んだ秋の日のこと。
仲秋の季語。

色葉散る(いろはちる)

紅葉したままの葉が散りゆくこと。
晩秋の寂しさや切なさを表現します。
晩秋の季語。

寒露(かんろ)

二十四節気の一つ。10月8日頃。
朝晩の冷え込みが日増しに強くなり、草や葉に宿った露が冷たく感じられる頃。
空気が澄んだ秋晴れの日が多くなり、夜空を見上げると、月や星がより美しい季節。
晩秋の季語。

冬隣(ふゆどなり)

木枯らしが吹き始め、本格的な冬が間近に感じられるころ。
立冬を目前にして、すぐそこに寒くて厳しい冬が迫っていること。
晩秋の季語。

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