宮脇 昭

名言 略歴と名言

プロフィール

宮脇 昭(みやわき あきら)
1928年(昭和3年)1月29日 – 2021年(令和3年)7月16日
出身:岡山県川上郡成羽町(現・高梁市成羽町)

植物生態学者。
地球環境戦略研究機関国際生態学センター長、横浜国立大学名誉教授。

広島文理科大学生物学科卒業。
植生学の本場ドイツに留学、潜在自然植生理論を学ぶ。
1970年代から世界1500カ所以上で”本物のいのちの森”の再生に取り組む。

土地に自生する多種多様な樹木を混植・密植し、短期間で災害などに強い森を作る「宮脇方式」と呼ばれる植樹法によって、「宮脇方式」のミニ森林は世界で増加している。
パキスタンでは、2021年8月9日に「宮脇の森」プロジェクトとして、「世界最大の都市林」を造る計画を発表。

主な受賞歴等

1970年(昭和45年)毎日出版文化賞受賞(「植物と人間」)
1990年(平成 2年)ドイツ・ゴールデンブルーメ賞
1991年(平成 3年)1990年度朝日賞受賞(「日本植生誌」)
1992年(平成 4年)紫綬褒章受章
1995年(平成 7年)ドイツ・チュクセン賞
1996年(平成 8年)日経地球環境技術大賞
2000年(平成12年)勲二等瑞宝章叙勲
2002年(平成14年)日本生活文化賞個人賞
2003年(平成15年)日本生態学会功労賞
2006年(平成18年)ブループラネット賞受賞(旭硝子財団より)

主な著作

『植物と人間 生物社会のバランス』 NHKブックス 1970年
『いのちを守るドングリの森』 集英社新書 2005年
『木を植えよ!』新潮選書 2006年
『鎮守の森』 新潮文庫 2007年
『三本の植樹から森は生まれる -奇跡の宮脇方式』 祥伝社ポケットヴィジュアル  2010年
『4千万本の木を植えた男が残す言葉』河出書房新社  2010年
『森の長城」が日本を救う-列島の海岸線を「いのちの森」でつなごう! 』 河出書房新社 2012
など多数

小学校を卒業する1930年代の終わりころ、時代は不幸な戦争の真っ只中でした。
兄弟は戦地に赴き、父親は四男坊の私に農家を継がせようとしました。
しかし体が弱く横着者であったため、とてもまともに農業はできないと考えたのか、当時県内に3つあった農林学校のうちの1つ、岡山県立新見農林学校へ入れてくれました。
農林学校に入ると勉強がおもしろくなり、もう少し勉強したいと、東京農林専門学校、現在の府中の東京農工大学を受験することになりました。
試験は終戦の年、1945年2月でした。
激しい空襲で試験会場にたどりつけなかったため、1ヶ月後再試験のチャンスが与えられました。
東海道線は爆撃で利用できなかったため、日本海岸まわりで3日3晩かかってようやく埼玉の長兄の家に着きました。長兄は病弱なため兵役を免れ、童話作家をめざしていました。
その深夜、南の空が真っ赤に燃えるのが見えました。
3月9日の東京大空襲でした。
翌朝、府中まで歩いて、かろうじて試験を受けることができました。
入学したのは、当時中学校や高等女学校、師範学校の生物の教師が足りないというので特設された生物科です

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宮脇 昭の名言

卒業論文のテーマを何にするか問われて、私は即座に雑草生態学と答えました。
農家の人が苦労しているのを見て育ったため、何とか雑草を専門にしたいと思っていたのです。
堀川教授はじっと私の顔を見て
「雑草は理学と農学の境であまり人がやっていない。
宮脇、雑草など研究しても一生日の目を見ないし、誰にも相手にされないだろう。
しかし君が生涯を賭ける決心があるなら是非やりたまえ」
といわれました。
以来60年近く、ひたすら現場を歩き続けているきわめて泥臭い人間です。
・・・
堀川教授の予測どおり、日本の学者には相手にされませんでしたが、ある日1通の航空便が届きました。
私の論文が当時ドイツの国立植生図研究所所長をしていたラインホルト・チュクセン教授(Prof. Dr. Drs.mult. Reinhold Tüxen)の目にとまったようで、”雑草は人間活動と緑の自然との接点にあって極めて重要である。俺もやっているから是非来い”と書かれていました

平成18年度(第15回)ブループラネット賞 受賞者記念講演会より

一時的なごまかしの緑化はお手伝いしない。
土地本来の本物の森を地域の潜在自然植生に基づいてつくるのであれば、喜んで協力したい

土地本来の本物の森は立体的な多層群落で、緑の表面積が単層群落の芝生の30倍あり、
防災機能、環境保全機能も30倍以上あります。
火事、地震、台風、津波などにもびくともしません。
したがって今もっとも大事な緑は、鎮守の森に象徴される、土地本来のふるさとの木によるふるさとの森です。
ふるさとの森はいのちを守り、環境を守るのです

いつまでも頭だけで考えたりせず、カラダ全部を使い、五感を研ぎ澄まし、その体験を自分にすり込んでいく。
更に人間しかもっていない知性と感性を前向きに働かせ、具体的に実行する!
そうしていけば、間違いなく「今の時代がチャンスである」という本当の意味をわかってもらえると思います

National Geographic 日本語版より

生物の社会では「危機はチャンス。本物は長もちする」という原則があります。
生物の危機は本物と偽物を峻別する自然の厳しいふるいである。
ある種の絶滅は、別の種の繁栄につながるからです。

National Geographic 日本語版より

本物とは「厳しい環境で実力を発揮する、長もちするもの」。
経済界でも政界、企業でも、条件がいい時は誰がトップになろうと関係ありませんが、厳しい条件下で耐えて長もちするものこそが本物です。

National Geographic 日本語版より

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