木村秋則

略歴と名言

不可能と言われたリンゴの無農薬栽培を可能にした人物。

そこに至るまでの11年間は想像を絶する苦悩の連続で、その挑戦については、2006年12月7日「NHKプロフェッショナル~仕事の流儀~」で放送され、2013年には映画化がされた。

茨の道という言葉があるけれども、新しい道を歩むっつうことはよ、茨以上ですよ

周囲の反対に遭いながらも無農薬に弱い妻のために無農薬栽培の挑戦を始めるが、妻や3人の娘たちに十分な食事をさせてあげられないほどの極貧の生活を強いられる。
数えきれない失敗を重ね、周りからは『あいつはかまど消し(一家を破産させる)だ』と陰口を叩かれて、挨拶もしてもらえなかった。

5年目にはリンゴの木が枯れ始めてしまう。

6年目の夏の夜、どうしても結果が見えず追い詰められた木村さんは首をくくるロープを持って、近くの岩木山を登って行った。

家族の苦労も、生活の苦しさも、世間の批判もすべて終わらせることができる。
やれることはすべてやった。これ以上やるべきことは何もない。
そう思いロープを枝にかけようとすると変な方向へ行ってしまい、拾うために山の斜面を降りて行く。 すると目の前に元気いっぱいに枝葉を広げたリンゴの木が見えた。

なんでこんなに元気に育っているんだろう。よく見るとリンゴの木ではなかったが、近づくと足が沈んでしまいそうな柔らかい土、ツンと鼻にくる山の土の匂い。

なんだ、この土は? 不思議に思ったことは解決しないと気が済まない性格にスイッチが入った。 木村さんはこのふかふかの土からヒントをもらい、再生への道を歩み始めた。

8年目の春、木村の畑に奇跡が起こった。畑一面を覆い尽くすりんごの花。それは豊かな実りを約束する、希望の花だった。その光景に木村さんは涙が止まらなかった。

木村さんの経験した苦労や挫折の大きさに比べたら、自分の悩みなんて悩みのうちにも入らないことがわかったと、若者は言ったそうだ。木村さんは若者にこう言ってあげたそうだ。

自殺を考えてたっていう若い人からも電話あったな。大学院まで出た人なんだけどもな。親には学費やらなにやらでたくさん金を使わせてしまったそうだ。

だけど何をやっても駄目で、就職口もないし、家へも戻れない。

それで死ぬことを考えていたんだけど、あのテレビ見て思い直しました、やっと生きる気持ちが湧きましたとな

もし、あなたがたったひとりで自殺を決意するほど重い荷物を抱えているならば、その重い荷物を肩から一度、下ろしてみてください。
肩から荷物を下ろす最良の方法は、あなたの周囲にいる人に本音を言うことです。
ひとりだけで頑張る必要は、まったくありません。
相談できる相手を見つけて相談するのです。
決して、たったひとりで解決しようと思わないでください。
あなたの苦しみを支え、重荷を軽くしてくれるだれかが、必ずいるからです。

出典:地球に生まれたあなたが今すぐしなくてはならないこと|木村秋則

 

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