2021「ユーキャン新語・流行語大賞」
年末の風物詩、今年で38回目の「ユーキャン新語・流行語大賞」が2021年12月1日(水)に発表されました。
ノミネート30語から選ばれた流行語大賞は、大谷翔平選手の”リアル二刀流・ショータイム”が授賞されました。
第38回 2021「ユーキャン新語・流行語大賞」
年間大賞
リアル二刀流/ショータイム
大谷 翔平 さん(ロサンゼルス・エンゼルス所属)
1つの試合で” 指名打者・先発 ”として出場するリアル二刀流の大谷翔平選手。
プロ入り直後は「二刀流なんて、ケガをする」「どっちも中途半端になる」「二兎を追う者は一兎をも得ずだ」など、批判的なことばがあった。
メジャー入り後は、2回の手術を受け、活躍する場も少なかったが、今季は投げて、打って、走って、守って、と” ショータイム ”は、シーズンを通してファンを沸かせた。
大谷の魅力は衝撃的な活躍だけではない。試合の合間に見せる表情や気づかいあふれる行動、ゴミを拾い、審判への敬意など、その振る舞いでも世界中のファンを魅了した。
そして今期のアメリカン・リーグMVPを満票で受賞。
まさに21年シーズンは、” リアル二刀流 ”と” ショータイム ”1年だった。
トップテン
うっせぇわ
Ado さん(歌手)
2020年10月 ユニバーサルミュージックよりメジャーデビュー。1stシングルが「うっせぇわ」。
2021年3月20日には「うっせぇわ」のYouTubeMV再生回数が1億回を突破(Wikipedia参照)。
テンポよしノリよしで子どもが歌い、親はことばが悪いと注意しながらもつられて口ずさむ。1年以上続くコロナ禍で鬱屈した空気を思い切り晴らしてくれたのだ
ユーキャン新語・流行語大賞より
親ガチャ
受賞者なし
子供は親を選べない。それをおもちゃ売り場やソーシャルゲームの「ガチャ」に例えたことば。
親の地位や収入などによって、子の人生や運命がほぼ決まってしまうと考える若者の間で広がっている。
ゴン攻め/ビッタビタ
瀬尻 稜 さん(プロスケートボーダー)
東京オリンピック(五輪)スケートボードで解説を務めたプロスケートボーダーの瀬尻稜が発したことば。
「ゴン攻め」は手すりや階段などの難所をがんがん攻めることをいう。
ねらい通りの場所にぴったりはまることは「ビッタビタ」。
ジェンダー平等
芳野 友子 さん(日本労働組合総連合会 会長)
すべての人が性別にかかわらずに平等な機会と権利を持ち得ることを意味する。
国連が採択した「SDGs=持続可能な開発目標」の17目標のうちの1つでもある。
人流
寺前 秀一 さん(株式会社システムオリジン 人流・観光研究所所長[観光学博士])
「3密」「ソーシャルディスタンス」「夜の街」に続く今年の感染予防にまつわるキーワードである「人流」。
ある場所、時間帯における人出の様子や規模をひと言であらわせることばとして重宝された。
スギムライジング
杉村 英孝 さん(東京2020パラリンピック競技大会 ボッチャ日本代表 火ノ玉JAPAN)
ヨーロッパ生まれのパラリンピック正式種目のボッチャの競技で、難易度の高いライジングという技がある。
杉村選手はそれを精密にコントロールし金メダルを獲得。
杉村選手のこの得意技を人は「スギムライジング」と呼んだ。
Z世代
X世代、Y世代に次ぐ、1990年代後半~2000年代生まれの人のこと。
現在の10~20代前半がそうよばれている。この世代を象徴するものはスマホ。
「スマホ」が新語・流行語大賞を受賞したのが2011年、小学生の時には手に持つおもちゃはスマホだという「デジタルネイティブ」の世代。ジェネレーションZ。
ぼったくり男爵
一般社団法人共同通信社 外信部の皆さん
2021年5月、東京オリンピック・パラリンピック開幕まであと2カ月半に迫った頃、新型コロナの第4波が到来。
トーマス・バッハ会長らは日本の感染状況に配慮をみせることなく開催に突き進み、日本が主権さえ手放したように見えるこの状況をアメリカのワシントンポスト電子版は「IOCは商業主義で日本を踏み台にしている」と指摘した。この記事で使われた「Baron Von Ripper-off」にあてられた和訳が「ぼったくり男爵」。
選手には観光を禁止する一方で帰国前には銀ブラに出かけ、ぼったくり男爵像にさらなる磨きをかけた。(ユーキャン新語・流行語大賞より)
黙食
マサラキッチン 三辻 忍 さん(マサラキッチン 店主)
「黙々と食べる」ことから黙食。ポスターを掲示して呼びかけた飲食店が話題になったことでコロナ禍の食事のマナーが定着した。
居酒屋、レストランだけでなく大学の食堂、小学校の給食でも取り入れられる。
2021「ユーキャン新語・流行語大賞」のノミネート30語
2021年11月4日(木)に発表されたノミネート語30は以下のとおりでした(50音順)。
流行語大賞とは?
毎年恒例の「現代用語の基礎知識」選「ユーキャン新語・流行語大賞」は、1984年(昭和59年)に創始、毎年12月1日に発表されています(同日が土曜日・日曜日の場合は次の平日に発表)。
候補となる言葉は『現代用語の基礎知識』(自由国民社・刊)の読者アンケートの結果から編集部によって30語から50語が候補としてノミネートされ、その中から新語・流行語大賞選考委員会(選考委員7名)によってトップテンと年間大賞が選定されています。
(参考:Wikipedia)
辞書の三省堂が「今年の新語2021」を発表
辞書のプロが選んだ2021年の新語大賞は「チルい」
チルい
「落ち着く」を意味する「chill out」の「チル」を形容詞化したもの。
気持ちが落ち着いてくつろげるようす。
2位 〇〇ガチャ
結果のよしあしが自分で選べず、偶然に左右されること。よくないことを引き当てた うらみごとや言い訳に用いる場合も多い。(三省堂「今年の新語2021」参照)
3位 マリトッツォ
ブリオッシュ生地にたっぷりの生クリームを挟んだスイーツ。イタリア発祥。
4位 投げ銭
おひねり、チップの意味だが、パフォーマーの活動の場がオンラインに移っている現状では、ウェブサイトで、無料で企画やコンテンツを作成したことに対して、応援の意味を込めて寄付することをいう。
5位人流
感染拡大防止の文脈に応用される。
6位 ウェビナー
インターネットを介して行なう講演会や研修会。また、そのためのアプリケーションなど。
7位 ギグワーク
「単発の仕事」という意味。例えば、オンラインで発注される宅配業務の依頼を、都合がよければ単発で請け負うというような労働形態。
8位 更問い
記者会見などの場で、回答が不十分だと感じたときにさらに質問すること。
9位 おうち〇〇
コロナ渦で日常語になった。
おうち時間、おうちごはん、おうち居酒屋、おうちキャンプ、おうちカフェ、おうちライブなどなど。
10位 Z世代
「デジタルネイティブ」の世代のこと。
選外
じゃないほう・鼻マスク・黙食
その他よく聞かれた言葉
ギルトフリー
ヤングケアラー
SDGs
副反応
レベチ
まとめ
その年に流行った言葉を振り返ると当時の出来事、記憶がよみがえります。
2019年の流行語大賞は「ONE TEAM」。
2020年は「3密」。
2022年はどんな言葉が流行しているでしょうか。
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