無限の宇宙に想いをはせる、星をあらわすことばと物語

天の川銀河 ことばの雑学
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星の歴史

遠い昔から、人類は星の動きを観察し、夜空の星に想いを寄せ生活していました。
それは1万6500年ほども前にさかのぼりますが、フランスの有名なラスコー洞窟の壁画には最古の星図が発見されています。その頃の人類も今と同じように春分や秋分などの天体の動きを理解していたようです。

星座の名前については、今から3000年ほど前のギリシアで始まったものと考えられていましたが、最近の研究で、星座の原形を作ったのは5000年程前のシュメール人と言われているようです。

そのような古の時代から、人類は何万年何千年も同じように星空を眺め、天体と共に暮らしてきました。

そのためか星空を表現する言葉は、国により地域により無数に存在します。
ここでは星の和名の一部と星空を表現する言葉を紹介していきます。

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星の和名(わみょう)とその由来

現在よく使われている星の名前や星座は、ほとんど外国から伝わったものですが、これとは別に、古くから日本に伝わる星の和名や物語があります。

天の川

夜空を横切るように存在する雲状の光の帯。
太陽系を含むこの銀河のことを天の川銀河と呼んでいます。英語ではMilky Way Galaxy。

世界にはこの天の川にちなむ、様々な伝説が伝えられています。

東南アジアの天の川

東アジアの神話ではこの夜空の光の帯を川と見ていました。そのため天空の川ということで天の川(あまのがわ)と名付けました。

天の川というと七夕伝説につながります。

東アジア地域に伝わる七夕伝説では、織女星と牽牛星を隔てて会えなくしているのがこの天の川。二人は互いに恋しあっていましたが、天帝に見咎められ、年に一度、七月七日の日のみ、天の川を渡って会うことになりました。(Wikipedia参照)

日本の「たなばた」は、中国での行事であった七夕が奈良時代に伝わり、元からあった日本の棚機津女(たなばたつめ)の伝説と合わさって生まれたようです。

ギリシャ神話「ミルキーウェイ」

ギリシャ神話では、その天の川の誕生を次のように語り伝えています。
英雄ヘルラクレスがまだ赤ん坊だったころのこと、大神ゼウスの后ヘラが眠っているのを見つけたヘルメス神はヘルクレスを抱き上げ、そっと女神の乳房を吸わせました。びっくりして目をさました女神は思わず赤ん坊を突き放しますが、強く吸われた乳首からは勢いよく乳がほとばしり出て、星空にかかり、これが天の川となって輝き出したのだといわれています。それで、英語では天の川のことを”ミルキィ・ウェイ”、つまり乳の道と呼んでいるのです

著書「星と暮らす。」 藤井旭

北欧の伝説「魂の道」

スウェーデンなどの北欧の地方では、亡くなった人の魂が、星になるため天に昇るときの道と考え、天の川のことを「魂の道」と呼んでいました。

フィンランドの伝説「リンヌンラタ」

フィンランド語で天の川は、Linnunrata(リンヌンラタ)と言います。鳥の通り道という意味だそうです。
南に暖かな鳥の住処があって、そこに鳥が道を通って毎年移動するという古代フィンランドの伝説から来ているようです。

さらにフランスでは、ヤコブという神父が天国に行ったときに歩いた道ということで「聖ヤコブの道」と呼ばれていた。
古代エジプトではギザの三大ピラミッドの近くから南の方向を見ると、ナイル川と天の川がつながっているように見えたため、古代エジプトでは天の川を「天のナイル川」と呼んでいたそう。
中国では天の川を銀色に輝く川ということで「銀河」と呼んでいました。これが七夕伝説とともに日本に伝わって、天の川のことを「銀河」とも呼ぶようになったようです。
参考:中日新聞「浅田英夫の星の歳時記」

ちなみに昔の人たちが川やミルクのようなものだと思っていた「天の川」が、実はたくさんの星の集まりであると発見したのは、地動説で有名なガリレオ・ガリレイです。彼は望遠鏡で初めて天の川を観察した人物だそうです。

「天の川」の正体は?七夕よりよく見える「伝統的七夕」の日とは!?

昴 すばる

日本では古来、プレアデス星団をすばる(昴)と呼んでいました。
他にも地方によって、「六連星(むつらぼし)」や「羽子板星」などと呼ばれ、他にも日本各地で多くの方言が見つかっているようです。

千年の昔、平安時代に清少納言の著した『枕草子』の美しい星に関する一節(第236段)は有名です。

星はすばる。ひこぼし。ゆふづつ。よばひ星、すこしをかし。尾だになからましかば、まいて。

「星といえば、すばる。そして、彦星(アルタイル)。宵の明星(金星)もいい。流れ星もそれなりに趣きがあって美しい。でも尾(しっぽ)がなければもっとよいのだけれど」

星の和名

シリウス Sirius青星(あおぼし)
ベガvegaこと座α星織姫星(おりひめぼし)・織女星(しょくじょせい)
アルタイルAltairわし座α星彦星(ひこぼし)・牽牛星(けんぎゅうせい)
アルクトゥルスArcturusうしかい座α星麦星、五月雨星、麦刈り星、麦熟れ星など。麦秋の頃,宵にのぼるため
アルデバランAldebaran後星(あとぼし)、統星の後星(すばるのあとぼし)プレアデス星団が東の空に出てから約 50分後にこの星が 見えることから
オリオン座鼓星(つづみぼし)
カシオペア座碇星・錨星(いかりぼし) 錨星W形の中央に棒を立て錨の形に見立てたもの
リゲルRigelオリオン座β星源氏星(げんじぼし)・銀脇(ぎんわき) 青白く輝く1 等星
ベテルギウスBetelgeuseオリオン座α星平家星(平家星・金脇(きんわき) 赤く輝く1等星
北斗七星こぐま座α星杓子星(しゃくしぼし) ・戦星(いくさぼし) ・七つ星(ななつぼし) ・七曜の星(ひちようのほし)
北極星心星(しんぼし)一つ星(ひとつぼし)子の星(ねのほし)北辰(ほくしん)妙見(みょうけん)
地球の自転に伴って他のすべての星はこの星のまわりをめぐるように 見えることから,天の心棒とみてつけられた名
金星明星(みょうじょう/あかぼし)端白星・羽白星(はじろほし)太白(たいはく/ふとろほし)
土星安曇星(あづみほし)鎮星(ちんせい)
火星熒惑(けいこく/あかりほし/ほのをぼし)
木星歳星(さいせい/としのほし)
水星辰星(しんせい/たなみほし)
彗星箒星(ほうきぼし)
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星空をあらわすことば

綺羅星 きらぼし

綺羅星とは、きらきら光る夜空の無数の星のこと。
美しい衣服を着た人々、地位の高い人や明るいものが星のように多く並ぶようすのたとえとして使われます。

景星 けいせい

めでたいことの前兆として出るといわれる星。瑞星(ずいせい)。

一番星 いちばんぼし

夕空に最初に輝きだす星。


星月夜 ほしづきよ

月のない星明りだけの夜空のことをいいます。月が出ているように満天の星が輝く星空のこと。

雨夜の星 あまよのほし

雨雲に隠れた星空をあらわす言葉です。あっても見えないもの、極めて稀なもののたとえとして使われます。

星屑 ほしくず

散らばって光る無数の星をあらわす言葉。
英語では stardust(スターダスト)。

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まとめ

夢を叶えたい時
大きな岐路に立った時、
誰かの無事を案じる時、
勇気をもらいたい時
人は空にきらめく無数の星に願いをかけます。

天高く輝く星は、何事も静かに見守ってくれる神秘の存在に感じてしまいます。

不規則に揺らぐ星のまたたきは、人の心を落ち着かせ、心を癒すと言われています。
時にはほんの少し、日常の雑務から解放され、星の輝きに心を寄せてみてください。

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